いつか記憶からこぼれおちるとしても(江國香織)
学校では毎日いろいろなことがおこる。
私がこの本を初めて読んだのは、小学校5年生くらいの頃だったでしょうか。
図書館で、題名が目にとまり読み始めたことはよく覚えています。
この本がきっかけで、私は江國香織にはまっていくのですが、江國香織の小説を読むと心の奥がツンとする気がします。
なつかしさとか、せつなさとかいろんなものが一気にこみあげてきて、気づくと涙がこぼれおちてます。
江國香織の本は、毎度毎度静かに号泣しながら読んでいます。
この作品は、女子校の同じクラスに通う生徒のそれぞれの日常を切り取った連作短編集です。
私は中・高が女子校だったのですが、私の通っている学校とこの本にでてくる学校はどことなく似ています。
女子校は不思議だ。気楽で、それでいてよそよそしい。
もちろん、女同士が陰湿にギシギシしあっている女子校の話も聴きますが、ここはそうではありません。
気楽で、それでいてよそよそしい。というのは、とてもいい得ているなあと感心せずにはいられません。
世のなかは好きな人ときらいな人でできているわけじゃなく、好きな人と、どうでもいい人とでできているのだ。