※あくまで個人の感想です。

本や映画の感想を、つらつらと。

オー!ファーザー(伊坂幸太郎)

オー!ファーザー

オー!ファーザー

 

由紀夫の隣を歩く多恵子が、父親への怒りと不信感を口にしている。

 設定や人名から、なんか古そうな作品だな.....。と思っていましたが、そうでもありませんでした。(2006~2007に新聞連載されていたそうです。)

 

父親が4人いる息子が主役の話です。

基本的に伊坂幸太郎の話は好きなのですが、これはいまいちでした。

”陽気なギャング~”程面白いわけでもなく、”魔王”程考えさせられるわけでもなく、”グラスホッパー”程手に汗を握るわけでもなく、”重力ピエロ”程見事な伏線回収があるわけでもなく、”死神の精度”程ジーンとくるわけでもない感じです。

4人の父親のキャラクターがそれぞれ面白いという点や全体の雰囲気としては、”陽気なギャング~”に似ていると思います。

ただ、そのキャラがあまり深く掘られていないのが残念でした。

あとは、ヒロインのキャラクターが個人的に受け付けなかったのかもしれません(笑)

 

気楽に読めますが、何となく物足りない作品でした。

 

 

ただ、富田林さんが態度を一転させた理由は最高だと思います。

とても伊坂幸太郎っぽいです。